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ウルトラライトプレーン製作記


ウルトラライトプレーンを作るにいたった、いきさつと計画



ウルトラライトプレーンの検討画面


それまでは、中古で買ったビーバーというウルトラライトプレーンで飛んでいたのですが、 ふとしたきっかけで、老朽化によるセール (羽布) の強度不足が判明しました。 そこで、張り替えようとしたのですが、張替え用セールが手に入らない事がわかり、 やむなく機体は廃棄処分にして、別のウルトラライトプレーンの入手を検討しました。

かつては国内にもウルトラライトプレーンの業者が多数あり、金さえ用意できれば、好みの機体を割と簡単に手に入れることができました。 しかし今は、そのような業者のほとんどが撤退し、なかなか難しい状況です。 また、ウルトラライトプレーンの修理についても、容易ではない点は同じです。

そういう状況下でも、ウルトラライトプレーンの入手には、いくつか方法がありますが、 国内のウルトラライトプレーン業界の現状と、ビーバーの苦い経験とを踏まえて、
  1 将来に渡り、パーツの入手が確実にできる事
  2 自分で修理できる事
を必要条件と決めました。

それをつめて行くと、「信頼できるメーカーの、たくさん売れていて、構造がシンプルな機種を、機体キットで買い、 自分で組立てる」 ということになりました。

中古品を買う方法では、図面やマニアルなどの技術資料が手に入らないし、 ユーザー登録ができず自由に部品を買えないため、修理が困難なケースも 出てくるので、除外したのです。
逆に、キットを買えば、すべての資料がついてくるし、正規ユーザーなので部品は すぐに供給され、自分で組んでおけば、どんな修理も自分でできるはずです。

信頼できるメーカーとしては、ウルトラライトプレーンの生産数が世界最大で、世界でもっとも長い歴史を持つ、クイックシルバーに、しぼりました。

機種は、同社の複座機の中で一番売れている MXLU Sports となりました。
純粋に飛行機として見たら、けっして魅力のあるものではなく、むしろ、つまらない 機種ですが、最初に決めた必要条件からの結論であり、構造が極めてシンプルで、 組立てが簡単そうな点は、機体作り初心者の私にとって、特に好ましく思われました。

これらを考えて、ほとんど迷うことなく、同機に決定しました。

同社については、国内にも正規代理店があり、そこから買えば安心確実ですが、 勉強のため、自分で輸入する事にしました。

作業場所は、自宅の駐車スペースを利用することにしました。
図上で検討すると、主翼も胴体も尾翼も、ここで作れる事がわかり、そのあとの全体組み立ては、 飛行場でやっても良いし、大切にされている植木を何本か切り倒せば、ここでもできるかも知れません。
露天なので、雨からはビニールシートで、風からはロープ固定で守ることにしました。
それと、家の応接間から家具を追い出して部品倉庫にし、物置で部品加工することにしました。
今までここに置いていた車は、別に駐車場を借りる事にしました。

こうして、計画は決まり、後は実行あるのみとなったわけです。
大きな不安と共に、未知の世界に挑戦する闘志のようなものが、静かに沸き出してくるのを感じました。