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ウルトラライトプレーン製作記


ウルトラライトプレーンの検査



ウルトラライトプレーンの組立て作業が終わった後、最終的な検査を実施しました。
撮ってあった写真を中心に、その様子をご紹介します。



ウルトラライトプレーンの重量重心測定
何も積んでない状態での重量と重心位置を測定しているところです。

模型飛行機を作ったことのある人なら、飛行機にとって重心位置がいかに重要かご存知でしょう。 この測定結果は、飛行に先だって行う重量見積りや重心位置計算のための基準データーになります。 測定は各タイヤの下に体重計を置き、その荷重を読み取ります。



ウルトラライトプレーンの重量重心測定 No2
全体を写した写真です。
幸いにもこの時は、ほとんど風が無かったのですが、わずかでも吹くと体重計の針がゆれます。 風のある日にはできない作業です。



ウルトラライトプレーンの重量重心測定 No3
機体が完全に水平に置かれる必要があるので、角材や板で足場の高さを調整して水平を出します。
機体を持ち上げるのは、乗用車についているジャッキで十分です。



ウルトラライトプレーンの重量重心測定 No4
体重計は、親戚から借りたりして 5 台集め、精度を比較して良いもの 3 台を選び使用しました。 写真のは高級品の借り物なので、汚さないようビニール袋に入れた状態でやります。



ウルトラライトプレーンの重量重心測定 No5
機体が完全に水平に置かれるかどうかの確認をしています。 ルートチューブが機軸と定義されているので、その下面に曲尺を介して傾斜計を当て、 機軸が前後方向精度 0.5 度以内で水平な事を確認します。



ウルトラライトプレーンの重量重心測定 No6
同じく、機体が完全に水平に置かれるかどうかの確認ですが、こちらは、横方向を見ています。 フレームの横向きのパイプが精度 0.5 度以内で水平な事を傾斜計で確認します。


最後に荷重を合計して機体の自重がでます。
さらに、あらかじめ測ってある距離関係と合わせてモーメントの計算を行えば重心位置がでます。
その結果は、重量、重心とも、問題ない範囲にあることがわかりました。




ウルトラライトプレーンの水平安定板取り付け各測定
別の日に実施した、角度関係の検査の一枚です。
水平安定版の取付け角の確認です。

仕様から 0.5 ないし 1 度、はずれている事がわかりました。 後日手直して、仕様に入れました。




ウルトラライトプレーンのエレベーター検査
エレベーター動作角度の確認です。こちらは合格でした。




ウルトラライトプレーンのラダー検査
ラダーの動作角度の確認です。紐を張って機軸を作り、そこにプロトラクターを当てて、 ラダーに沿わせた曲尺との角度を読んでいます。測定精度が若干甘くなりますが、この場合は十分です。





写真にある以外に、
 ・主翼の取付け角度と各位置ごとのねじれ角度
 ・主翼の上反角
 ・エルロンの中立位置と動作角度
などを測定して、いずれも、仕様の通りにできていることを確認しました。

さらに、ねじ類、ピン類、ブラケット関係、ワイア端末部などの締結部を総点検して、 すべて正常であると判断しました。

そしてついに、「検査は合格である」 と 「決定」 しました。
それは、この飛行機に命を託して飛ぶんだという 「ふんぎり」 でもありました。